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【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第46回)    坂本あおい
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国歌が気になる、この季節

この前、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」のことで調べものをした。ビート
ルズの歌などにも取り入れられている、あの意気揚々としたメロディは、多く
の人の知るところだろう。ところがこれ、歌詞がすごい。「血塗られた軍旗」
「喉を掻き切る」「汚れた血で我らの田畑を満たせ」。勇ましいを通り越して
過激だ。けれども、フランス革命当時に作詞作曲されたという経緯を知って、
なるほどと納得した。本国でも、時代にそぐわない残酷な歌詞に反発する向き
もあるようだが、それもまた納得。

さて、おりしもオリンピックシーズン。日本選手の活躍のおかげで「君が代」
を聞く機会も多い。わたしの知人のヨーロッパ人は、あのメロディを「悲しい、
悲しい」と言って面白がっていたが、ネットでよその国の人の感想を見てみる
と、案外、美しいと好評のようだ。本気で言っているのかは疑問だが「短調で
短いのがいい!」とのお褒めの言葉も。たしかに個性的という意味では、各国
国歌のなかでも際立っているかもしれない。少なくともフェントン作曲の初代
「君が代」よりは、断然印象的だ。

しかし、国内ではなにかと論争を呼ぶ「君が代」。なので、もしも新しい国歌
をつくることになったら、どんなものがいいか、イタズラで考えてみた。歌詞
は、あまり言葉を連ねると、思わぬ批判を受ける危険性があるので、「ああ、
松島や」方式でいこう。曲のほうは、WHOPLUSで日本の作曲家を調べて
みたが、大勢いすぎてよくわからない。短くても印象的な音楽をめざすという
ことで、この際、CM音楽を多く手がける小林亜星さんにお願いするとか?

◎小林 亜星(こばやし あせい)
昭和36年妹の川村みづえがイラストを手がけたレナウンCM「イエイエ娘」の
音楽を担当、2本の低音ベースをハモらせたり、リフに歌声を乗せるなど漸新
なサウンドが大ヒットし、一躍人気作曲家となる。CMソング、アニメ・ドラ
マのテーマソングを多く作曲。主な作品に「ふりむかないで」「北の宿から」
「魔法使いサリー」「ピンポンパン体操」など。
(WHOPLUSより)

やはり、ややふざけすぎ? とはいえ、いろんな国歌の背景を見ていると、ど
うでもいいじゃないか、という大らかな気分になってくる。なにしろ、外国の
酒飲み歌を国歌にしたという国もあるのだ。誇り高く、希望に満ちあふれる、
あのアメリカ国歌「星条旗」だ。あれは英米戦争の体験に基づく詩を、当時の
敵国イギリスの社交クラブに端を発する歌にのせたものらしい。

国歌のあるところに歴史あり。調べるほどに面白い事実が出てくるので、夏休
みの自由研究にいかがですか?


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編 集 後 記                   ― 大嶺、プロ初勝利
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千葉ロッテマリーンズの高卒ルーキー・唐川侑己の活躍で、すっかり影が薄く
なっていた2年目の大嶺祐太が、日ハム相手にプロ初勝利!
北京五輪で成瀬が不在になる間にも任せられる若手が育ってくれて嬉しい。

ノムさん再生工場の「楽天」はようやく“定位置”に後退してくれた。(笑)

(袴)

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【3】話題のカタマリ(第51回)            ― 大銀座落語祭 2008
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今年で5回目、そして5年一区切りでひとまず終了となる夏の恒例「大銀座落語
祭2008」の中から、いくつかの公演を観ることができた。

7月18日(金)夜『待ってました!笑福亭!』(銀座みゆき館)
大半のお客さんのお目当ては、トリを務める笑福亭鶴光の落語そのものより、
小噺の方ではなかったか?(笑)会期中に別会場がある書店で落語本フェアが
開催中で、鶴光の新刊『つるこうでおま!』(白夜書房刊)のサイン本を入手
できたのは収穫だった。

7月19日(土)夜『桂かい枝独演会』(銀座小劇場)
NHK教育テレビで香坂みゆきと一緒に英会話を習っていた人といえば、思い出す
方も多いかもしれない。この春から全米30都市をキャンピングカーで回りなが
ら英語落語を公演中。今月は一時帰国中とは言いながら、「銀座小劇場の周辺
は五反田みたいで、山本モナが歩いていそう」だとか、国内の芸能ネタにも通
じていた。東京落語の「酢豆腐」ではない、上方流の「ちりとてちん」が聴け
たのはラッキー。

7月20日(日)夜『究極の東西寄席 Eブロック』(銀座ブロッサム中央会館)
第1部・上方陣営の出演者が多すぎて、各自の持ち時間が短いのが気の毒だっ
た。1人あたりわずか15~20分の高座のためだけに、大阪から2時間半かけて
やってきたらしい。東西2人ずつの大ネタ合戦で編成した方が良かったのでは?
とは言え、月亭八方は“ただの阪神好きのおっさん”ではない、芸の細かい
所を見せつけてくれた。
Eブロックのトリを務めた立川志の輔。「今までの大銀座落語会では誰も演っ
ていない噺」を演ると宣言、「なぜならあまり面白くない噺だから」などと
前置きが長いのは、どうにもいただけなかった。ネタは大岡越前守の裁きで
オチを言う政談物だったのだが、オチの伏線も単純なので、こういう噺は注釈
をつけずにサラリとやってほしいものだ。


◎ 笑福亭鶴光(落語家;タレント)
昭和23年大阪府生まれ
毎日放送の素人名人会落語の部で名人賞受賞。昭和42年6代目笑福亭松鶴に
入門。上方落語協会、落語芸術協会に所属し、東京の高座を中心に活躍。 
49年からニッポン放送の深夜番組「オールナイトニッポン」のパーソナリ
ティーを務め全国的な人気タレントに。

◎ 桂かい枝(落語家)
昭和44年兵庫県生まれ
5代目桂文枝に入門。平成10年米国で英語による落語の海外公演を開催。
以来、マレーシア、カナダ、フィリピン、ブルネイなど10ケ国を超える
国々で公演を重ねる。19年ニューヨークのブロードウェイで寄席・ニュー
ヨーク繁盛亭を開催。

◎ 月亭八方(落語家;タレント)
昭和23年大阪府生まれ
昭和43年桂小米朝(現・月亭可朝)に入門。師匠の可朝襲名とともに、八方
を名乗る。毎日放送「ヤングおー!おー!」にザ・パンダ(上方の若手落
語家のグループ)の一員として出演し人気者に。著書に「正しい阪神の応
援のしかた」がある。

◎ 立川志の輔(落語家)
昭和29年富山県生まれ
学生時代、落研に入部。大学卒業後、劇団"昴"、広告代理店を経て昭和58年
立川談志に入門。59年立川流二ツ目、平成2年真打ちに昇進。
平成2年からは出身地の富山市で月1回の独演会を始める。15年春風亭小朝ら
とともに有志グループ"六人の会"旗揚げに参加。
(WHOPLUSより)

(袴田)

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【1】WHO's NEW?     -WHOPLUS新着プロフィール情報
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6/24~7/15までにプロフィールが更新された著名人はこちら!

― ( )内の日付はご本人によるプロフィール回答年月日です ―


◎ 遠藤秀一(写真家,NPO法人Tuvalu Overview代表理事)
独学で写真を学び、南の島々、特に地球温暖化による海面上昇で水没の危機に
さらされている国・ツバルを中心に撮影。様々なメディアを通じてツバルの文
化や生活、地球温暖化による被害を紹介し、低炭素社会構築に向けての啓蒙活
動を続ける。写真集に「ツバル」など           (2008.6.24)

◎ 丹羽多聞アンドリウ(テレビプロデューサー)
母はドイツ人、祖父は小説家の丹羽文雄。昭和62年東京放送(TBS)に入社し、
ドラマプロデューサーとなる。14年BS-iに異動、「ケータイ刑事」「恋する日
曜日」「東京少女」などのドラマシリーズを手がける。同シリーズの主演に宮
崎あおい、黒川芽以、堀北真希、夏帆、北乃きい、大政絢、水沢エレナといっ
た新人を起用したことから、新人女優発掘の目利きといわれる。                                        (2008.7.3)

◎ 竜騎士07(小説家,イラストレーター,同人作家)
平成14年夏、コミックマーケットで同人ゲーム「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し
編」を発表し、以後、年2回同シリーズの新作を発表。漫画、アニメ、コンシュー
マーゲーム、映画など様々な分野でメディアミックス展開され、大きな反響を
呼ぶ。他の作品に「うみねこのなく頃に」など。       (2008.7.14)

◎ スピルマン,クリストファー・W.A.(日本史研究家,九州産業大学教授)
父はドイツ占領下のポーランドでホロコーストを生き延びたユダヤ系ピアニス
トで、映画「戦場のピアニスト」のモデルとなったウワディスワフ・スピルマ
ン。18歳で英国に留学した際、柔道を習い、日本語の勉強を始める。1985年米
国エール大学で日本近代史を専攻、'91~94年米国の大学で教鞭を執る。'98年
より福岡市に移り住み、拓殖大学日本文化研究所客員教授、ハーバード大学ラ
イシャワー日本研究所客員研究員などを経て、九州産業大学国際文化学部教授。                                 (2008.7.13)

◎ 掛札英敬(風呂敷デザイナー,グラフィックデザイナー,京都掛札三代目)
実家は誂え風呂敷を手がける“印染(しるしぞめ)”の染め物屋。平成16年歌
舞伎役者中村勘九郎の18代目勘三郎襲名記念に、その内祝の風呂敷のデザイン
と制作を担当。この時、制作した綿素材の風呂敷をきっかけに、17年オリジナ
ルデザインの綿風呂敷を発表、自身が考案した包み方とともに評判になる。現
在、風呂敷のパターンをはじめ、ブランドロゴ、パッケージ、風呂敷の包み方
のしおりなど様々なデザインを手がける。         (2008.7.14)

◎ 古賀祐三(クリエイティブ・サイエンスコミュニケーター,遊造代表取締役
社長)
東芝情報システムに勤めた後、独立し、IT企業・遊造を設立。一方、平成18年
より、アラスカのオーロラの動画をインターネットで生中継するサービスを開
始。これが評判を呼び、Webサイトでは月に500万件ものアクセスを記録する。
また世界初の「オーロラのプラネタリウム中継」「オーロラの携帯電話中継」
「オーロラ中継イベントの開催」などを手掛けた。     (2008.7.15)

   (回答順、敬称略)

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【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第45回)    坂本あおい
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夏といえば?

暑いですね。夏本番ですね。
そんな挨拶が定番となる季節がめぐってきた。ニュース番組では、暑いことが
ニュースになり、レポーターが温度計を持って、わざわざ暑い場所へ出かけて
いく。ほかにニュースはないのか? とはいえ、暑い夏が来てこそ気分の盛り
上がるものもある。海、ビール、それに――。それに、夏といえばやっぱり花
火でしょう。と、当然のように言ってみたが、日本の外を見てみると、花火は
大晦日や記念日のにぎやかしとして打ち上げられることが多く、季節とは無関
係なようす。「夏・花火・ビール」、こうしたキーワードにワクワクできるの
も、日本居住者だけの特権かもしれない。

さて、花火といえば「たまやー」「かぎやー」の掛け声を思い出す方も多いと
思うが、これはご存知、江戸の花火屋のなまえだ。鍵屋と、そこから暖簾わけ
した玉屋が隅田川のあっちとこっちで競うように花火をあげたことから、そう
した掛け声が定着したという。だから本来なら、打ち上げを担当している業者
の名前を言って応援するのが正しいということだろうけど、花火大会にいって
「××煙火工業」などと叫ぶのも、やや気恥ずかしいような。ならば、鍵屋、
玉屋の花火を見にいくしかないか。

鍵屋は今もつづいていて、15代目を引き継いだのは、なんと若い女性だそうだ。
オフィシャルサイトによれば、15代目は「ドドーン」という花火音や音響効果
にもこだわっておられるそう。花火の楽しさのひとつが音というのは、わたし
も大賛成。おおいに応援して、これからは「かぎやー」と叫びたい。

◎ 天野安喜子(花火師;柔道審判員;鍵屋取締役)
花火の宗家・鍵屋の14代目の二女として生まれる。幼い頃から父の仕事を
見て育ち、18歳から花火の現場に入る。大学卒業後家業を手伝い始め、そ
の後2年間他社の花火工場で修行。平成7年から再び家業の仕事に就く。12
年15代目を襲名。              (WHOPLUSより)

では、暖簾わけされた玉屋のほうは? 
じつは、玉屋は一代かぎりの三十数年で終わってしまったのだ。江戸版プロジェ
クトXのような苦労の末に鍵屋にも勝る花火をつくるようになり、人気も上々
だったというのに、いったいなにが起こったのか? 花火を見ながらウンチク
を語りたい人は小説『大江戸人情花火』でも読んで楽しくネタを仕入れてはい
かがだろう。これを読むと、もはや存在しないと知りつつも「たまやー」と声
をかけたくなるかもしれないが。

『大江戸人情花火』 稲葉稔著 
講談社 2007.7.3刊 \1,800(税別) ISBN978-4-06-214116-1
天下の花火屋「鍵屋」の主に新しい店を託されてから、手代だった市兵衛
は死に物狂いで駆け回った。鍵屋の大番頭の妨害に悩まされながらも、新
参の「玉屋」は鍵屋に追いつき追い越してゆく。いつも明るくて前向きな
女房・おみつのおかげだった-。ひたすら真面目に生きてきた職人に、降っ
て湧いた暖簾分けの話。恋女房と二人三脚で、「玉屋」を創った男の感動
一代記。                 (BOOKPLUSより)


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編 集 後 記                   ― ノムさん再生工場
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今シーズンの東北楽天の好調ぶりを見るにつけ、ノムさん再生工場の底力を思
い知らされる。しかし、そのノムさんをしてもついに再生できなかった、当時
の阪神タイガースって一体...。
(袴)

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【3】話題のカタマリ(第50回)            ― 夏色のナンシー関
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何かと話題の地下鉄・副都心線の開業日、たまさか神宮前と渋谷まで出かける
用事ができたので、副都心線に乗りがてらパルコファクトリーで開催されてい
た「ナンシー関 大ハンコ展 見た! 彫った! 書いた! 39年の人生と全仕事」
を観てきた。

没後6年、7周忌を迎えたナンシー関が、その短い生涯に彫り上げた消しゴム版
画の原版(現存する物だけでも5000個以上)と、書き上げた辛口コラムを一望
できる大回顧展だった。最終日の前日だったためか、会場入口から2フロア下の
階段まで続く長蛇の列で、たびたび入場規制をするほどの大盛況ぶりだった。
ナンシーが存命中の約20年前に、吉祥寺パルコで開催した初の個展も観に行っ
たことがあるのだが、今回の展示規模は桁外れにデカイ!同展に合わせて発売
された大部な図録『ナンシー関 全ハンコ5147』(アスペクト刊)は、4000円
近くするが、会場では飛ぶように売れていた(すでに初版は完売で現在増刷中
だとか)。
そして、会場の一角には生前のナンシーの仕事部屋が再現されていた。机の上
にはパソコンとビデオデッキ付きテレビ、本棚には撮りためたビデオテープに
美術・デザイン関係の本や格闘技系の雑誌などが並ぶ。その片隅には、カバー
をはずされた『テレビ・タレント人名事典 第5版』(2001年 弊社刊)が置か
れているではないか!ナンシーが亡くなるまでの約1年間で、相当読み込まれた
と思しき跡が窺われた。辛口コラム執筆の一助を担えたのは嬉しい限りである。

さて、ナンシーの才能を発掘し世に知らしめたコラムニスト・えのきどいちろ
う曰く“最初で最後の回顧展になるかもしれない”とのふれこみの同展であっ
たが、今回の渋谷パルコでの展示終了後の巡回先は未定とのこと。各地の美術
館・百貨店などの催事企画担当者の皆さま、全国でこの回顧展が観られるよう
巡回先に名乗りをあげてほしい。


◎ ナンシー関(消しゴム版画家 コラムニスト)
昭和37年青森 ◎ 生まれ~平成14年没
市販の消しゴムをカッターナイフで彫って作った“消しゴムハンコ”による似
顔絵が編集プロダクションに認められ、プロのイラストレーターに。「ホット
ドッグ・プレス」「週刊プレイボーイ」などで表紙、挿絵を担当。一方、「週
刊朝日」「週刊文春」などに辛口のエッセイを連載。その批評眼は高く評価さ
れた。平成元年大阪と東京で個展「けしごむ歳時記」を開催した。

◎ えのきどいちろう(コラムニスト)
昭和34年秋田県生まれ
昭和54年キャンパスマガジン「中大パンチ」を創刊、初代編集長。57年から
「新譜ジャーナル」「ミュージックマガジン」「DIME」「週刊サッカーマガジ
ン」などの雑誌にコラムを連載。放送作家、教育テレビの司会、ラジオパーソ
ナリティなども手がける。
(WHOPLUSより)

(袴田)

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【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第44回)    坂本あおい
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カラス、イロイロ

ある朝、やけにカラスが騒がしい。
電線に、電柱に、屋根に、塀に、あらゆるところに止まって、さかんに鳴きし
きっている。なにか異変でもあったのか、と思ったが、なんのことはない、あ
るマナーの悪い家のゴミが散乱しているだけだった。それにしても彼らは、あ
あいうときに「なぜ鳴くの」だろう? 餌を見つけても黙って食べれば、分け
前を減らさずにすむと思うのだけど。あの賢いといわれる頭でどんなことを考
えているのか、できることなら聞いてみたいものだ。

ところで、カラスとの交流といえば、こんな心温まるエピソードがある。
有名なオーストリアの動物行動学者コンラート・ローレンツは一羽のカラスに
とてもなつかれてしまった。カラスは博士に求愛して、口移しで虫をプレゼン
トしようとする。博士が必死に口をとじていると、仕方がないので今度は耳に
詰め込もうとしたそうだ。この愛らしいカラスはコクマルカラスという種類ら
しい。

そういえば、わたしにとってアニメ『あらいぐまラスカル』のカラスのポーも
気になる存在だった。ラスカルのライバルで、光るものを失敬する手癖の悪い
カラスだ。原作の『はるかなるわがラスカル』は著者スターリングの実体験に
基づいているらしいので、カラスのポーもきっと実在したのだろう。ちなみに
アニメのほうは今年で放映30周年をむかえ、今でも根強い人気があるらしい。
記念のイベントもひらかれているようなので、興味のある方はどうぞ。

さて、わが日本にもすばらしいカラスのキャラクターが存在する。古川日出男
の小説『サウンドトラック』に登場するクロイだ。熱帯と化した東京の神楽坂
を根城とするハシブトガラス(=jungle crow)。このクロイは愛しいと同時に
崇高さすら感じさせる存在で、カアカアではなく、「カ!」とか「ガ!」と鳴
く。カラス好きを自負する人ならシビレること請け合いだ。この小説には、べ
つの地底カラスも登場し、しまいに「アリャナンダ?」と鳴きだして……。

都会の嫌われ者のカラスだが、カラスの飛ばない空を想像してみると、それは
それで淋しいものがある。カラスたちが某知事を怒らせてミートパイにされて
しまうまえに、うまい共存の仕方が見つかるといいのだけれど。


◎ ローレンツ,コンラート(動物行動学者)
1940年よりアルベルトゥス大学比較心理学教授、第二次大戦中は軍医として従
軍し、ソ連軍捕虜となるが、'48年帰国。'49年アルテンブルクに比較行動学研
究所を設立。マックス・プランク行動生理学研究所所長を経てオーストリア科
学アカデミー行動研究所動物心理学部長。'81年同アカデミーにコンラート・
ローレンツ研究所を設立。コクマルガラス、ハイイロガンなど鳥の行動を詳細
に研究、近代動物行動学(エソロジー)の領域を開拓した。


◎ ノース,スターリング(動物文学作家)
新聞記者から文芸編集者として活躍したのち作家生活に入った。少年時代にア
ライグマと暮らしたときの回想記を「はるかなるわがラスカル」として発表、
各種賞などを受け、以後14ケ国語に翻訳される。


◎ 古川日出男(小説家)
雑誌編集のかたわら、演劇の脚本・演出に携わる。のちゲームソフト・ウィザー
ドリィのイベント演出や、同ゲームのノベライズを手掛ける。平成10年「13」
で小説家デビュー、幻想的な作風で注目を集める。
(WHOPLUSより)

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5/21~6/23までにプロフィールが更新された著名人はこちら!

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◎ 大泉謙(テレビプロデューサー,NHK制作局衛星放送制作センターチーフ・
     プロデューサー)
昭和61年NHK(日本放送協会)に入局。のち「くらしのジャーナル」などを担
当。またBS2の長時間大型生番組「おーい、ニッポン」、BSハイビジョンの教
養バラエティ番組「COOL JAPAN」、アーカイブスを駆使し、昭和のとある1年
に着目する3時間生放番組「日めくりタイムトラベル」を立ち上げるなど多彩
なジャンルの番組を手がける。              (2008.5.21)

◎ 柴崎直人(礼法家,マナー指導者)
小笠原惣領家第32世主伯爵小笠原忠統に幼少より師事。のち、マナー・エチ
ケット・礼儀作法の専門家として、中学・高校・大学の教育や社会教育、生
涯学習に携わる。マナー教育の体系樹立に向けた研究活動のほか、執筆・講
演を行う。                        (2008.5.30)

◎ 松澤健(電車の発車メロディー楽譜曲「鉄のバイエル」を出版)
幼い頃より絶対音感を持ち、発車メロディーやゲーム音楽、パソコンの起動・
遮断音などを“耳コピー”して演奏を楽しむ。平成19年インターネットの動画
投稿サイト:YouTube・ニコニコ動画に投稿した発車メロディーをメドレーに
して演奏した動画が評判となり、20年発車メロディ楽譜集「鉄のバイエル」を
出版。テレビ、ラジオ番組に多数出演。           (2008.6.9)

◎ 黒澤正一(CSRコーディネータ,ジャパンデバッグ代表取締役)
半導体関連企業勤務を経て、平成6年(有)ジャパンデバッグ設立。12年京都
精華大学助教授を経て、19~20年教授を務めた。ISO14001の第一人者として
知られる。                        (2008.6.12)

◎ 山口敏太郎(作家,ライター,妖怪研究家)
平成2年日本通運に入社。IT物流や通販事業の企画・営業を担当するかたわら、
8年学研ムーミステリーコンテストで優秀作品賞を受賞。その後、プロ作家に
転身。著書に妖怪三部作「江戸武蔵野妖怪図鑑」「とうほく妖怪図鑑」「懐か
しの妖怪図鑑」、都市伝説三部作「世にも不気味な都市伝説」「呪いの都市伝
説」「最恐!ケータイ都市伝説」など多数。        (2008.6.17)

◎ 山登松和(箏曲家,山田流箏曲山登派7代目家元)
祖母・山登愛子より箏曲の手ほどきを受け、のちに中能島欣一、鳥居名美野、
6代目山勢松韻らに師事。平成6年国際交流基金派遣専門家としてアフリカ4ケ
国公演に参加。11年6代目の母から山登家元を継承し、松和を襲名。14年第1
回山登松和の会を開催し、芸術祭賞優秀賞を受けた。    (2008.6.23)

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編 集 後 記              ― 「オジサンズ11」のテコ入れ
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以前「話題のカタマリ」のコーナーでも取り上げた、日テレ系月曜夜のトーク
バラエティ「オジサンズ11」が、番組の路線を変更してオジサンズ vs. ゲスト
タレントのクイズ番組になってしまった。あれでは「クイズ年の差なんて」と
同じだ。
当初のスタイルで番組改編期の特番に戻した方が、長続きするのではないだろ
うか?
(袴)

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