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【3】話題のカタマリ(番外編) - 人事は棺を蓋うて定まる
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今回は番外編です。
日外アソシエーツの4月新刊『追悼記事索引 1991-2005』の魅力を、広報部
(竹)より、じっくりとご案内。後半、へえ、ジャイアント馬場がねえ、な
内容になっております。それではどうぞ!
* * *
『追悼記事索引 1991-2005』の魅力 ― “人事は棺を蓋うて定まる”
■ 追悼記事 ― 故人の生き様を物語る、貴重な「人物情報源」
「蓋棺事定」(がいかんじてい)というのがある。「蓋棺論定」ともいい、
一個の人間の是非善悪や価値は、亡くなって初めて明らかになるという意味。
唐代の詩人・杜甫がその書簡の中で繰り返し使ったそうである。
人の死にあたって、故人の業績や人柄を偲び、あらためてその生涯を総括す
るというのは自然な行為であろう。著名人の場合は、新聞・雑誌に追悼記事
や特集記事が組まれることが多い。同時代の関係者によって書かれた追悼記
事は、故人の生き様を生き生きと物語る、貴重な「人物情報源」である。特
に物故直後に出た記事は生前の評価を知る唯一の資料となるケースも少なく
ないという。
■ 高度経済成長期から安定成長期に至る各界のキーパーソンをカバー
本書は、過去15年間に物故した約5,700名の追悼記事(没後3年以内)の情報
を集め、故人名の50音順に排列した総索引だ。各記事の執筆者名からも引く
ことができる。概ね1910年代に生を受け、高度経済成長期から安定成長期に
至る日本社会を担った各界のキーパーソンを幅広くカバーしている。
まだ市場に出回っていない新刊本の「版下」にいち早く目を通すことができ
るのは、出版社勤めの役得。早速、編集局から拝借した大事な版下をつらつ
らと眺めてみると、作家、政治家、思想家、経済人、芸術家、芸能人、アス
リートなどなど、収録対象は思いの外、バラエティに富んでいる。
■ 主要誌紙はもとより、地方紙に掲載された追悼記事まで...
たとえば、紀州熊野(和歌山県新宮市)出身の芥川賞作家、中上健次。1992
年に46歳の若さで亡くなっている。『追悼記事索引 1991-2005』を開くと、
「中上健次」の見出しの下には実に130名以上の人々が書いた追悼記事の情
報がぶら下がっている。各タイトルを追うだけでも記事の中身をある程度、
伺い知ることができるので、文献調査の有力な足掛かりとなるだろう。また、
地方紙までちゃんと目配りが利いている。
<中上健次の追悼記事(抜粋)>
《井口 時男》
◇中上健次が遺したもの―80年代の意味問う/言葉の「貧しさ」あら
わに 「西日本新聞」 1993.10.7朝 p19
《尹 興吉》
◇童心と魔性―中上健次のこと 「新潮」90(3) 1993.3 p236~242
《梅原 猛》
◇中上健次の死―果たせなかった熊野対談、霊は人の魂を魅惑し続け
る(思うままに) 「中日新聞」 1992.8.24夕 p9
《島田 雅彦》
◇追悼中上健次―地の果ての「王」最後の作家 「週刊朝日」97(35)
1992.8.28 p34~36
《立松 和平》
◇「無人の野を独りで歩いていたあいつ」―前夜までペン、壮絶な中
上健次の死 「アサヒグラフ」 3665号 1992.8.28 p20
《蓮実 重彦》
◇‘92文芸時評―中上健次の死は、無慈悲なまでに抽象的である(追
悼 中上健次〈特集〉) 「文藝」31(4) 1992.11 p224~231
《ビートたけし》
◇中上健次は“最後の小説家”だったぜ(たけしの場外乱闘〔44〕)
「週刊文春」34(34) 1992.9.10 p56
《都 はるみ》
◇中上健次さん「あなたは頼りになる兄でした」(付グラビア)(REQUI
EM)「サンデー毎日」71(36) 1992.8.30 p31
《安岡 章太郎》
◇中上、いま死なれたらたまらんよ(付グラビア)(追悼特集・46歳
の夏、中上健次逝く) 「週刊ポスト」24(34) 1992.9.4 p52~55
《吉本 隆明》
◇比類のない文学思想―中上健次氏を悼む 「京都新聞」 1992.8.13
朝 p14
<『追悼記事索引 1991-2005』本文よりランダムに抜粋>
■ 故人の交友関係も浮き彫りに。
本書を繙くと、どんな人が追悼記事を寄せているか、ざっと一覧できるので、
故人の交友関係が浮き彫りとなって興味深い。もうひとつ、「ジャイアント
馬場」の項を見てみよう。阿川佐和子、アントニオ猪木、内館牧子、香山リ
カ、黒鉄ヒロシ、関根勤、馳星周、ビートたけし、スタン・ハンセン、辺見
庸、夢枕貘など、錚々たる名前が並んでいる。熱烈な馬場ファンも多いよう
だ。中でも格闘技好きな私が個人的に気になったのは、以下の《無署名ほか》
の記事である。
◇油絵と司馬遼太郎を愛したジャイアント馬場の「がん死」
「週刊文春」 41(6) 1999.2.11 p170~172
簡潔な追悼記事には、故人の「人となり」がよく現れる。何だかプロレスラ
ー馬場の本当の素顔を垣間見る思いがするではないか。早速、日曜に図書館
へ出掛けよう。
(竹)
『追悼記事索引 1991-2005』
紀田順一郎〔監修〕 定価33,600円(本体32,000円) 2006.4刊
日外アソシエーツ B5判 952頁 ISBN4-8169-1968-6
【案内ページ】
http://www.nichigai.co.jp/sales/tribute.html
お求めは最寄の書店からどうぞ。
【3】話題のカタマリ(番外編) - 人事は棺を蓋うて定まる
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今回は番外編です。
日外アソシエーツの4月新刊『追悼記事索引 1991-2005』の魅力を、広報部
(竹)より、じっくりとご案内。後半、へえ、ジャイアント馬場がねえ、な
内容になっております。それではどうぞ!
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『追悼記事索引 1991-2005』の魅力 ― “人事は棺を蓋うて定まる”
■ 追悼記事 ― 故人の生き様を物語る、貴重な「人物情報源」
「蓋棺事定」(がいかんじてい)というのがある。「蓋棺論定」ともいい、
一個の人間の是非善悪や価値は、亡くなって初めて明らかになるという意味。
唐代の詩人・杜甫がその書簡の中で繰り返し使ったそうである。
人の死にあたって、故人の業績や人柄を偲び、あらためてその生涯を総括す
るというのは自然な行為であろう。著名人の場合は、新聞・雑誌に追悼記事
や特集記事が組まれることが多い。同時代の関係者によって書かれた追悼記
事は、故人の生き様を生き生きと物語る、貴重な「人物情報源」である。特
に物故直後に出た記事は生前の評価を知る唯一の資料となるケースも少なく
ないという。
■ 高度経済成長期から安定成長期に至る各界のキーパーソンをカバー
本書は、過去15年間に物故した約5,700名の追悼記事(没後3年以内)の情報
を集め、故人名の50音順に排列した総索引だ。各記事の執筆者名からも引く
ことができる。概ね1910年代に生を受け、高度経済成長期から安定成長期に
至る日本社会を担った各界のキーパーソンを幅広くカバーしている。
まだ市場に出回っていない新刊本の「版下」にいち早く目を通すことができ
るのは、出版社勤めの役得。早速、編集局から拝借した大事な版下をつらつ
らと眺めてみると、作家、政治家、思想家、経済人、芸術家、芸能人、アス
リートなどなど、収録対象は思いの外、バラエティに富んでいる。
■ 主要誌紙はもとより、地方紙に掲載された追悼記事まで...
たとえば、紀州熊野(和歌山県新宮市)出身の芥川賞作家、中上健次。1992
年に46歳の若さで亡くなっている。『追悼記事索引 1991-2005』を開くと、
「中上健次」の見出しの下には実に130名以上の人々が書いた追悼記事の情
報がぶら下がっている。各タイトルを追うだけでも記事の中身をある程度、
伺い知ることができるので、文献調査の有力な足掛かりとなるだろう。また、
地方紙までちゃんと目配りが利いている。
<中上健次の追悼記事(抜粋)>
《井口 時男》
◇中上健次が遺したもの―80年代の意味問う/言葉の「貧しさ」あら
わに 「西日本新聞」 1993.10.7朝 p19
《尹 興吉》
◇童心と魔性―中上健次のこと 「新潮」90(3) 1993.3 p236~242
《梅原 猛》
◇中上健次の死―果たせなかった熊野対談、霊は人の魂を魅惑し続け
る(思うままに) 「中日新聞」 1992.8.24夕 p9
《島田 雅彦》
◇追悼中上健次―地の果ての「王」最後の作家 「週刊朝日」97(35)
1992.8.28 p34~36
《立松 和平》
◇「無人の野を独りで歩いていたあいつ」―前夜までペン、壮絶な中
上健次の死 「アサヒグラフ」 3665号 1992.8.28 p20
《蓮実 重彦》
◇‘92文芸時評―中上健次の死は、無慈悲なまでに抽象的である(追
悼 中上健次〈特集〉) 「文藝」31(4) 1992.11 p224~231
《ビートたけし》
◇中上健次は“最後の小説家”だったぜ(たけしの場外乱闘〔44〕)
「週刊文春」34(34) 1992.9.10 p56
《都 はるみ》
◇中上健次さん「あなたは頼りになる兄でした」(付グラビア)(REQUI
EM)「サンデー毎日」71(36) 1992.8.30 p31
《安岡 章太郎》
◇中上、いま死なれたらたまらんよ(付グラビア)(追悼特集・46歳
の夏、中上健次逝く) 「週刊ポスト」24(34) 1992.9.4 p52~55
《吉本 隆明》
◇比類のない文学思想―中上健次氏を悼む 「京都新聞」 1992.8.13
朝 p14
<『追悼記事索引 1991-2005』本文よりランダムに抜粋>
■ 故人の交友関係も浮き彫りに。
本書を繙くと、どんな人が追悼記事を寄せているか、ざっと一覧できるので、
故人の交友関係が浮き彫りとなって興味深い。もうひとつ、「ジャイアント
馬場」の項を見てみよう。阿川佐和子、アントニオ猪木、内館牧子、香山リ
カ、黒鉄ヒロシ、関根勤、馳星周、ビートたけし、スタン・ハンセン、辺見
庸、夢枕貘など、錚々たる名前が並んでいる。熱烈な馬場ファンも多いよう
だ。中でも格闘技好きな私が個人的に気になったのは、以下の《無署名ほか》
の記事である。
◇油絵と司馬遼太郎を愛したジャイアント馬場の「がん死」
「週刊文春」 41(6) 1999.2.11 p170~172
簡潔な追悼記事には、故人の「人となり」がよく現れる。何だかプロレスラ
ー馬場の本当の素顔を垣間見る思いがするではないか。早速、日曜に図書館
へ出掛けよう。
(竹)
『追悼記事索引 1991-2005』
紀田順一郎〔監修〕 定価33,600円(本体32,000円) 2006.4刊
日外アソシエーツ B5判 952頁 ISBN4-8169-1968-6
【案内ページ】
http://www.nichigai.co.jp/sales/tribute.html
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