人物・文献情報データベースWHOPLUSの“人物”をテーマにしたブログです!
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【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第29回) 坂本あおい
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世界のキタノの本当の実力
年末に旅行に出たとき、オーストリアの友人と互いの文化について話す機会が
あった。あんたの国からはモーツァルトのことしか聞こえてこないよ、とわた
しがおちょくっても、のんびり屋の彼はめげない。日本のマンガなどについて
ニコニコと話をし、そして、さいごにとても悲しそうに首をふって、こういっ
た。――最近、「タケシ・キャッスル」の放送がおわっちゃったんだ。大好き
だったのに。
一瞬、わたしは耳をうたがったが、タケシ・キャッスルとは、そう、20年ほど
前にTBS系で放送されていた「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」のことだ。
そんなものがヨーロッパで放送されていたとは驚いたが、タケシは今では金獅
子賞を受賞した世界的映画監督だよ、と教えたら、友人はもっと驚いていた。
どうやら、監督キタノより、タケシ城主のほうがインターナショナルらしい。
たしかに、ネットで調べてみたら、情報が出るわ出るわ。たけし城は、吹き替
え版、リメイク版、パクリ版となって、たくさんの国々に配信されていた。旅
好きの身内の情報によると、機内放送でも流れることがあるらしい。いろんな
場所で通用する明るい笑い提供したタケシは、たしかに、「世界の」と呼ぶの
にふさわしいのかもしれない。
タケシは最近ではテレビであまり面白いことを言うこともなくなったし、正直
なところ、わたしはかつての漫才ブームのころもお笑いに興味がなかったので、
彼のネタをきいて腹を抱えて笑った記憶もない。もっと若い世代は、「タケシ
は本当にコメディアンだったのか?」と思っているかもしれない。そんな人の
ために、彼のもっとも古い時代の「人物文献」から、当時の評価がわかるもの
をさがしてみた。
「漫才」から「MANZAI」へ―若者たちをうならせ、テレビを占拠したあの面白
さはアルファベットでしか表現できない [山本 益博(評論家)]
文芸春秋 59(1) 1981.1 p396~404
(データベース「WHOPLUS」より)
うなるほど面白かったのなら、もっとリアルタイムで見ておけばよかった。そ
れにしてもこのマスヒロさんの評は、言いたいことがわかるような、わからな
いような。のちの活躍を予感させる、なにやらインターナショナルな雰囲気た
だよう文言ではあるが。
さて、今年にはいり、タケシ・キャッスルでも活躍した「たけし軍団」の番頭
格が知事になった。彼の番組での役名は「東国原英夫守三太夫Jr.」。今にして
思えば、それこそ「そのまんま」の名前だった。知事はつい最近のテレビ放送
で、たけし城を宮崎に再現したい、なんていうことを話していたが、これだけ
の国際的人気が背景にあることを考えると、あれは、あながち冗談ではなかっ
たのかもしれない――。
※「風雲!たけし城」はCS「TBSチャンネル」で現在再放送されています。
CS「TBSチャンネル」の「風雲!たけし城」ホームページ
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/v0001.html
【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第29回) 坂本あおい
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世界のキタノの本当の実力
年末に旅行に出たとき、オーストリアの友人と互いの文化について話す機会が
あった。あんたの国からはモーツァルトのことしか聞こえてこないよ、とわた
しがおちょくっても、のんびり屋の彼はめげない。日本のマンガなどについて
ニコニコと話をし、そして、さいごにとても悲しそうに首をふって、こういっ
た。――最近、「タケシ・キャッスル」の放送がおわっちゃったんだ。大好き
だったのに。
一瞬、わたしは耳をうたがったが、タケシ・キャッスルとは、そう、20年ほど
前にTBS系で放送されていた「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」のことだ。
そんなものがヨーロッパで放送されていたとは驚いたが、タケシは今では金獅
子賞を受賞した世界的映画監督だよ、と教えたら、友人はもっと驚いていた。
どうやら、監督キタノより、タケシ城主のほうがインターナショナルらしい。
たしかに、ネットで調べてみたら、情報が出るわ出るわ。たけし城は、吹き替
え版、リメイク版、パクリ版となって、たくさんの国々に配信されていた。旅
好きの身内の情報によると、機内放送でも流れることがあるらしい。いろんな
場所で通用する明るい笑い提供したタケシは、たしかに、「世界の」と呼ぶの
にふさわしいのかもしれない。
タケシは最近ではテレビであまり面白いことを言うこともなくなったし、正直
なところ、わたしはかつての漫才ブームのころもお笑いに興味がなかったので、
彼のネタをきいて腹を抱えて笑った記憶もない。もっと若い世代は、「タケシ
は本当にコメディアンだったのか?」と思っているかもしれない。そんな人の
ために、彼のもっとも古い時代の「人物文献」から、当時の評価がわかるもの
をさがしてみた。
「漫才」から「MANZAI」へ―若者たちをうならせ、テレビを占拠したあの面白
さはアルファベットでしか表現できない [山本 益博(評論家)]
文芸春秋 59(1) 1981.1 p396~404
(データベース「WHOPLUS」より)
うなるほど面白かったのなら、もっとリアルタイムで見ておけばよかった。そ
れにしてもこのマスヒロさんの評は、言いたいことがわかるような、わからな
いような。のちの活躍を予感させる、なにやらインターナショナルな雰囲気た
だよう文言ではあるが。
さて、今年にはいり、タケシ・キャッスルでも活躍した「たけし軍団」の番頭
格が知事になった。彼の番組での役名は「東国原英夫守三太夫Jr.」。今にして
思えば、それこそ「そのまんま」の名前だった。知事はつい最近のテレビ放送
で、たけし城を宮崎に再現したい、なんていうことを話していたが、これだけ
の国際的人気が背景にあることを考えると、あれは、あながち冗談ではなかっ
たのかもしれない――。
※「風雲!たけし城」はCS「TBSチャンネル」で現在再放送されています。
CS「TBSチャンネル」の「風雲!たけし城」ホームページ
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/v0001.html
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