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【3】話題のカタマリ(第32回)             ― 塔に捧げた人生
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 さて、建築の話題が続きます。

 東京・京橋にあるINAXギャラリーの巡回企画展「タワー -内藤多仲と三塔物語」
 を観た。本展の主人公・内藤多仲(ないとう たちゅう)とは、戦後、名古屋テレ
 ビ塔、さっぽろテレビ塔、通天閣(2代目)、東京タワーなどの著名な電波塔・
 展望台の耐震構造設計を手がけ、“塔博士”と呼ばれるようになった建築家で
 ある。


  ◎ 内藤 多仲〔故人〕 明治19年6月12日山梨県生まれ 昭和45年8月25日没
    建築構造学者 建築家 早稲田大学名誉教授

  明治43年創設の早大建築学科講師となり、大正2年から教授、昭和32年定年退
  職、名誉教授。同大建築学科の育成に尽くし、多くの建築人を育てた。大正5
  年の米国留学中に、耐震壁の有効性に着目した耐震構造を研究。その成果で
  ある「架構建築耐震構造論」で13年工学博士。日本建築学会会長、震災予防
  協会理事長、日本学術会議会員などを歴任。最大の業績は地震国日本におけ
  る高層建築の耐震構造方式の確立で、日本興業銀行本店、歌舞伎座などは関
  東大震災にも被害を受けなかった。
                 (データベース「WHOPLUS」より)


 留学中に着目した“耐震壁の有効性”にはエピソードがあって、その時に持参
 していった旅行用トランクに荷物を多く詰めるため、中の仕切り板を外して使
 い続けていたら壊れてしまったのが教訓となり、仕切り板=耐震壁をどのよう
 に取り付けていけば強度が増すのかを、建築物に応用するきっかけになったと
 いう。

 あの耐震構造偽装問題が早くも忘れ去られようとしている今日、本展の会場に
 は、日本の耐震構造設計研究の原点ともいえるトランクも展示されていて感慨
 深いものがある。


■INAXギャラリー巡回企画展「タワー -内藤多仲と三塔物語」
 http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_000433.html

 名古屋:2006年6月2日(金)~2006年8月18日(金) 終了
 東京:2006年9月1日(金)~2006年11月18日(土)
 大阪:2006年12月1日(金)~2007年2月16日(金)

                                 (袴田)

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