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■ 話題のカタマリ 第20回 サザエさん
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「日曜日が終わっちゃうなぁ・・・」
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日曜夕方『サザエさん』が始まるころになると、「明日から仕事(学校)か
あ。はァ~」とにわかに憂鬱な気分におそわるという経験を、多くの人がし
ているようだ。つまり“サザエさん症候群”である。病気とまではいえない
けれど、たしかにそんなことがある。繊細な人間の心理を『サザエさん』の
放映時間と結びつけて表現した人は、まったくもって人間の機微がわかる人
ではなかろうか。
ところで、今を去ることン年前。
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さて、90年代前半だろうか、この『サザエさん』を大まじめに検証した本が
相次いで出版された時期があった。
子供同士の噂話や、あやしげな都市伝説みたいなものではない。慶應義塾大
学教授の岩松研吉郎氏による「磯野家の謎」や、日本マンガ学会理事の清水
勲氏による「サザエさんの正体」など、『サザエさん』を徹底検証し不可解
な部分をつまびらかにする、というきわめて“アカデミックな”内容だった
と記憶している。大のオトナが、漫画に出てくる架空の家族を、大真面目に
研究し、学術書さながらの文体で本にしたというギャップが面白く、原作漫
画の魅力ともあいまって、これらの「謎本」は当時のベストセラーにも名を
連ねていた。さて、今回は、その『サザエさん』ムーブメント(と勝手に命
名)の先駆けである「磯野家の謎」を手がけた編集者をWHOで見てみよう。
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◎ 赤田 祐一(あかた ゆういち) 編集者
昭和36年東京都生まれ。立教大学卒。昭和59年飛鳥新社に入社。少女雑誌
「ポップティーン」を経て、怪獣図鑑編集者の伝記「OHの肖像―大伴昌司
とその時代」などサブカルチャーを軸に編集活動に携わる。
平成5年「磯野家の謎」の編集を担当、発売3ケ月で150万部という驚異的売
れ行きを示した。同年私費を投じ不定期雑誌「QUICK JAPAN」を創刊、編集
長。同年末太田出版に移籍。6年9月改めて「Quick Japan」を創刊、9年12月
まで編集長を務めた。同年高見広春著「バトル・ロワイアル」の編集を担当。
13年まんだらけ出版に移り、雑誌「あかまつ」を創刊するが、2号で廃刊。
同年5月飛鳥新社に再入社し、「『劇画狂時代』~ヤングコミックの神話」
を手掛ける。著書に「証言構成・『ポパイ』の時代」。
<連 絡 先> (株)飛鳥新社
〒101-8077 東京都千代田区神田神保町3-10(Tel.03-3263-7770)
赤田氏が手がけた「サザエさんの謎」は、東京サザエさん学会編として出版
されたが、代表者は前出の慶應大学教授の岩松氏である。プロフィールとい
っしょに、出版当時の取材記事をピックアップしてみよう。
◎ 岩松 研吉郎(いわまつ けんきちろう) 慶応義塾大学文学部文学科教授
昭和18年東京都生まれ。慶応義塾大学文学部卒、慶応義塾大学大学院文学
研究科博士課程修了。専攻分野は中世文学。慶応義塾大学助教授を経て、
教授。長谷川町子作の漫画「サザエさん」の研究家としても知られ、著書
に「磯野家の謎」がある。中世文学会、和歌文学会、説話文学会に所属。
連絡先は慶応義塾大学文学部(〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 Tel.
03-3453-4511)
◆「サザエさん」69の謎―慶応大学教授らが徹底追求!
― 週刊文春(34巻48号/1992.12.17 p210~211掲載)
◆異次元から足音が…、多毛作の人生―慶大教授・岩松さん 「コマ間」
読んで「サザエさん学」(東京アナザーライフ〔1〕)
― 毎日新聞(1993.1.1朝刊 p28掲載)
◆東京サザエさん学会代表・岩松研吉郎さん―故池田弥三郎門下の慶大
教授。49歳。中世の物語が専門だ(ひと)
― 朝日新聞(1993.1.17朝刊 p3掲載) など
(データベース「WHOPLUS」より)
『サザエさん』の視聴率が上がると株式市況が低迷するという経済論(大和
総研しらべ)もあるように、ごく一般的な日本人の姿を投影するのに『サザ
エさん』を基準にするというのは、彼らが作り上げた90年代のムーブメント
があったからかもしれない。
ところで、10月23日放送済みの『サザエさん』は、生誕60周年の一時間スペ
シャルだった。サザエとマスオはデパートの食堂で見合いしたというきわめ
てトリビアなエピソードまで紹介されたのだが(時代を感じるな~)としみ
じみ。そんなところで、また次回!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
☆ 日外アソシエーツ新刊のご案内
◆「ザ・ベストセラー1985~2004」日外アソシエーツ編
2005年10月刊行 定価2,500円(税込)
この1冊に1985年から2004年までのベストセラー約2000点の情報(あらすじ・
目次)がつまっています。文庫になったら買おうと思っていた、当時のベス
トセラーも・・・懐かしいなあ。本好きにはたまらない内容です。
さて、コラムに登場する「磯野家の謎」を『ザ・ベストセラー』でチェック
してみましょう。1993年度のベストセラー。出版ニュース社のベスト・
セラーズでは、第2位、トーハンでは、総合、単行本部門で第1位の2冠。
日本出版販売では総合、その他部門でそれぞれ第2位の2冠。出版科学研究
所では、単行本部門第2位として発表しています。謎本おそるべし!
☆---------------最寄りの書店にてぜひお買い求めください!------------☆
■ 話題のカタマリ 第20回 サザエさん
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「日曜日が終わっちゃうなぁ・・・」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
日曜夕方『サザエさん』が始まるころになると、「明日から仕事(学校)か
あ。はァ~」とにわかに憂鬱な気分におそわるという経験を、多くの人がし
ているようだ。つまり“サザエさん症候群”である。病気とまではいえない
けれど、たしかにそんなことがある。繊細な人間の心理を『サザエさん』の
放映時間と結びつけて表現した人は、まったくもって人間の機微がわかる人
ではなかろうか。
ところで、今を去ることン年前。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
さて、90年代前半だろうか、この『サザエさん』を大まじめに検証した本が
相次いで出版された時期があった。
子供同士の噂話や、あやしげな都市伝説みたいなものではない。慶應義塾大
学教授の岩松研吉郎氏による「磯野家の謎」や、日本マンガ学会理事の清水
勲氏による「サザエさんの正体」など、『サザエさん』を徹底検証し不可解
な部分をつまびらかにする、というきわめて“アカデミックな”内容だった
と記憶している。大のオトナが、漫画に出てくる架空の家族を、大真面目に
研究し、学術書さながらの文体で本にしたというギャップが面白く、原作漫
画の魅力ともあいまって、これらの「謎本」は当時のベストセラーにも名を
連ねていた。さて、今回は、その『サザエさん』ムーブメント(と勝手に命
名)の先駆けである「磯野家の謎」を手がけた編集者をWHOで見てみよう。
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◎ 赤田 祐一(あかた ゆういち) 編集者
昭和36年東京都生まれ。立教大学卒。昭和59年飛鳥新社に入社。少女雑誌
「ポップティーン」を経て、怪獣図鑑編集者の伝記「OHの肖像―大伴昌司
とその時代」などサブカルチャーを軸に編集活動に携わる。
平成5年「磯野家の謎」の編集を担当、発売3ケ月で150万部という驚異的売
れ行きを示した。同年私費を投じ不定期雑誌「QUICK JAPAN」を創刊、編集
長。同年末太田出版に移籍。6年9月改めて「Quick Japan」を創刊、9年12月
まで編集長を務めた。同年高見広春著「バトル・ロワイアル」の編集を担当。
13年まんだらけ出版に移り、雑誌「あかまつ」を創刊するが、2号で廃刊。
同年5月飛鳥新社に再入社し、「『劇画狂時代』~ヤングコミックの神話」
を手掛ける。著書に「証言構成・『ポパイ』の時代」。
<連 絡 先> (株)飛鳥新社
〒101-8077 東京都千代田区神田神保町3-10(Tel.03-3263-7770)
赤田氏が手がけた「サザエさんの謎」は、東京サザエさん学会編として出版
されたが、代表者は前出の慶應大学教授の岩松氏である。プロフィールとい
っしょに、出版当時の取材記事をピックアップしてみよう。
◎ 岩松 研吉郎(いわまつ けんきちろう) 慶応義塾大学文学部文学科教授
昭和18年東京都生まれ。慶応義塾大学文学部卒、慶応義塾大学大学院文学
研究科博士課程修了。専攻分野は中世文学。慶応義塾大学助教授を経て、
教授。長谷川町子作の漫画「サザエさん」の研究家としても知られ、著書
に「磯野家の謎」がある。中世文学会、和歌文学会、説話文学会に所属。
連絡先は慶応義塾大学文学部(〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 Tel.
03-3453-4511)
◆「サザエさん」69の謎―慶応大学教授らが徹底追求!
― 週刊文春(34巻48号/1992.12.17 p210~211掲載)
◆異次元から足音が…、多毛作の人生―慶大教授・岩松さん 「コマ間」
読んで「サザエさん学」(東京アナザーライフ〔1〕)
― 毎日新聞(1993.1.1朝刊 p28掲載)
◆東京サザエさん学会代表・岩松研吉郎さん―故池田弥三郎門下の慶大
教授。49歳。中世の物語が専門だ(ひと)
― 朝日新聞(1993.1.17朝刊 p3掲載) など
(データベース「WHOPLUS」より)
『サザエさん』の視聴率が上がると株式市況が低迷するという経済論(大和
総研しらべ)もあるように、ごく一般的な日本人の姿を投影するのに『サザ
エさん』を基準にするというのは、彼らが作り上げた90年代のムーブメント
があったからかもしれない。
ところで、10月23日放送済みの『サザエさん』は、生誕60周年の一時間スペ
シャルだった。サザエとマスオはデパートの食堂で見合いしたというきわめ
てトリビアなエピソードまで紹介されたのだが(時代を感じるな~)としみ
じみ。そんなところで、また次回!
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◆「ザ・ベストセラー1985~2004」日外アソシエーツ編
2005年10月刊行 定価2,500円(税込)
この1冊に1985年から2004年までのベストセラー約2000点の情報(あらすじ・
目次)がつまっています。文庫になったら買おうと思っていた、当時のベス
トセラーも・・・懐かしいなあ。本好きにはたまらない内容です。
さて、コラムに登場する「磯野家の謎」を『ザ・ベストセラー』でチェック
してみましょう。1993年度のベストセラー。出版ニュース社のベスト・
セラーズでは、第2位、トーハンでは、総合、単行本部門で第1位の2冠。
日本出版販売では総合、その他部門でそれぞれ第2位の2冠。出版科学研究
所では、単行本部門第2位として発表しています。謎本おそるべし!
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