人物・文献情報データベースWHOPLUSの“人物”をテーマにしたブログです!
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【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第26回) 坂本あおい
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入浴な人々
お風呂三昧な「あおい」さん
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以前、大ヒットした小説に『冷静と情熱のあいだ』という二冊組みの作品があっ
たが、江國香織さんが書いたほう(Rosso)の主人公は、わたしとおなじ「あお
い」という名前で、ヒマさえあればお風呂につかっている女性だった。淡々とし
た静かなラブストーリーだったのは記憶にあるのだが、ディテールを思い出そう
とすると、どうしてもお風呂のシーンばかりが頭にうかぶ。全身、ふやけてしま
うのではないか、かえって身体が冷えてしまうのではないか、と心配になるほど、
なにしろお風呂三昧な人だった。
わたしは、その「あおい」とはちがって長風呂派ではないのだけれど、このとこ
ろ気に入っている入浴法がある。バスタブに湯をためつつ、腰の位置くらいまで
の少ない湯量のうちに中に入ってしまうのだ。こうすると、蛇口からの水の騒が
しい音と、はった湯のこまかい振動がとてもリラクシング。徐々にお湯もたまり、
湯気も立ってきて、ゆったりとお風呂の世界にフェイドインできる。
そんなふうにして湯につかっていると、なぜか脈略のない考えがツラツラと頭に
うかんでくる。誰でも経験があると思うのだが、ときには名案や名文がうかんだ
りするから、お風呂の時間はあなどれない。そういえば、あまりのアイディアに
思わず「エウレカ(わかった)!」と叫んで、裸のまま街へ飛びだしてしまった
人もいた。お風呂のふちからこぼれた水を見て、比重や浮力に関する原理を思い
ついたというエピソードを残した、偉大なる数学者、ご存知アルキメデスだ。
お風呂に関する素朴な疑問
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
わたしの場合は、もちろんそんな原理など思いつくはずもない。ある日の入浴中、
ぼんやりと湯気を見ながら考えたのは、こんなことだ。
その一、「入浴」と聞いて「あおい」を連想する人はあまりいないだろう。では、
ふつうの人は、いったい誰を思い出すだろうか? 『ドラえもん』のしずかちゃ
んだろうか、『水戸黄門』の由美かおるさんだろうか?
その二、しずかちゃんは、キレイ好きな女の子という設定らしいが、それにして
も、なぜ、あそこまで入浴シーンが多かったのだろう? あれはマセた少年たち
への一種のサービスだったのだろうか?
その三、由美かおるさんは、若いときから体型が変わっていないことで有名だが、
実際のところ、今、いくつなのだろう?
この最後の疑問が気になって、わたしはいそいでお風呂からあがって、WHOで
調べた。それによると、由美さんは昭和25年11月生まれ。つまり56歳ということ
だ。さらにデータを読むと、《入浴シーンで人気を得る》の一文が。さすがの経
歴。入浴女王の風格たっぷりだ。
◎ 由美 かおる 昭和25年11月京都府生まれ
女優
昭和37年西野バレエ団に入団。41年「11PM」のカバーガールとしてデビューし、
同年日活「夜のバラを消せ」で映画初主演。 42年「レモンとメロン」で歌手
デビュー。西野バレエ団で金井克子に次ぐトップ・スターとなる。映画、テレ
ビ、歌謡界でも活躍。
(データベース「WHOPLUS」より)
さて、気温もぐんぐん低くなってきて、冬至を過ぎればもうすぐお正月です。柚
子などうかべて、どうぞ皆さん、よいお風呂を!
【2】知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(第26回) 坂本あおい
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入浴な人々
お風呂三昧な「あおい」さん
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以前、大ヒットした小説に『冷静と情熱のあいだ』という二冊組みの作品があっ
たが、江國香織さんが書いたほう(Rosso)の主人公は、わたしとおなじ「あお
い」という名前で、ヒマさえあればお風呂につかっている女性だった。淡々とし
た静かなラブストーリーだったのは記憶にあるのだが、ディテールを思い出そう
とすると、どうしてもお風呂のシーンばかりが頭にうかぶ。全身、ふやけてしま
うのではないか、かえって身体が冷えてしまうのではないか、と心配になるほど、
なにしろお風呂三昧な人だった。
わたしは、その「あおい」とはちがって長風呂派ではないのだけれど、このとこ
ろ気に入っている入浴法がある。バスタブに湯をためつつ、腰の位置くらいまで
の少ない湯量のうちに中に入ってしまうのだ。こうすると、蛇口からの水の騒が
しい音と、はった湯のこまかい振動がとてもリラクシング。徐々にお湯もたまり、
湯気も立ってきて、ゆったりとお風呂の世界にフェイドインできる。
そんなふうにして湯につかっていると、なぜか脈略のない考えがツラツラと頭に
うかんでくる。誰でも経験があると思うのだが、ときには名案や名文がうかんだ
りするから、お風呂の時間はあなどれない。そういえば、あまりのアイディアに
思わず「エウレカ(わかった)!」と叫んで、裸のまま街へ飛びだしてしまった
人もいた。お風呂のふちからこぼれた水を見て、比重や浮力に関する原理を思い
ついたというエピソードを残した、偉大なる数学者、ご存知アルキメデスだ。
お風呂に関する素朴な疑問
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わたしの場合は、もちろんそんな原理など思いつくはずもない。ある日の入浴中、
ぼんやりと湯気を見ながら考えたのは、こんなことだ。
その一、「入浴」と聞いて「あおい」を連想する人はあまりいないだろう。では、
ふつうの人は、いったい誰を思い出すだろうか? 『ドラえもん』のしずかちゃ
んだろうか、『水戸黄門』の由美かおるさんだろうか?
その二、しずかちゃんは、キレイ好きな女の子という設定らしいが、それにして
も、なぜ、あそこまで入浴シーンが多かったのだろう? あれはマセた少年たち
への一種のサービスだったのだろうか?
その三、由美かおるさんは、若いときから体型が変わっていないことで有名だが、
実際のところ、今、いくつなのだろう?
この最後の疑問が気になって、わたしはいそいでお風呂からあがって、WHOで
調べた。それによると、由美さんは昭和25年11月生まれ。つまり56歳ということ
だ。さらにデータを読むと、《入浴シーンで人気を得る》の一文が。さすがの経
歴。入浴女王の風格たっぷりだ。
◎ 由美 かおる 昭和25年11月京都府生まれ
女優
昭和37年西野バレエ団に入団。41年「11PM」のカバーガールとしてデビューし、
同年日活「夜のバラを消せ」で映画初主演。 42年「レモンとメロン」で歌手
デビュー。西野バレエ団で金井克子に次ぐトップ・スターとなる。映画、テレ
ビ、歌謡界でも活躍。
(データベース「WHOPLUS」より)
さて、気温もぐんぐん低くなってきて、冬至を過ぎればもうすぐお正月です。柚
子などうかべて、どうぞ皆さん、よいお風呂を!
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