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■ ハカマダ芸能研究所 第5回 清水ミチコのホームグラウンド
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正月休み明けのある日、旧友に突然誘われて「清水ミチコのお楽しみ会~
VOICE BE AMBITIOUS!~」(草月ホール)(*1)を観てきました。2000年までか
つての渋谷ジアンジアンを拠点に開かれていた定例ライブ以来、4年ぶりの単
独ステージだそうです。
会場に入ると、ロビーにはレギュラー出演番組や放送局からの花環や鉢植
えに混じって、いつも清水ミチコにものまねされている芸能人からの贈り物
も、目につきました(さすがに田中真紀子からのは無かったけど...)。
朝鮮中央放送のニュースアナウンサーという衝撃的映像でライブが始まっ
て間もなく、客席から“ものまねリクエスト”を募るのですが、客層のほと
んどが、古くからのライブファンやラジオ番組「ラジオビバリー昼ズ」の熱
狂的なリスナー(通称:ビバリストと呼ぶらしい)で埋まっていたらしく、
「桃井かおり」「大竹しのぶ」「デヴィ夫人」といった、テレビでも知られ
たネタばかりでなく、「岸田今日子の怖い天気予報」(*2)「教授婦人会の高
畑淳子」(*3)「井上陽水の作曲法」といった、マニアックなリクエストが次
々と寄せられると、「それだけは勘弁してください(苦笑)」「う~ん、パス
は3回まで許して!」などと時おり逃げつつも、多くのリクエストに応えて
くれました。
この日披露されたネタの構成を大まかに分けると、
(A)オーソドックスなものまね篇
(B)ものまね版 掛け合いコント/一人アカペラコーラス
(C)アーティスト作曲法
(D)替え歌(童謡「おかあさん」「しゃぼんだま」、「マイウェイ」など)
(E)溶け込み写真傑作選
(F)オーソドックスなものまね+字幕で突っ込み
(G)気になる場所に行ってみました
(H)アラビア語の格言・ことわざ (順不同)
といった内容でしたが、(A)~(C)が普段テレビ・ラジオを通じて知っている
「芸人・清水ミチコ像」だとすると、(D)~(H)にはブラックで意地悪な側面や、
変なモノ好きでもある「裏・清水ミチコ像」が垣間見られるように思えます。
例えば、(F)のオーソドックスなものまね+字幕で突っ込みでは、坂本龍
一の「ENERGY FLOW~鉄道員(ぽっぽや)のテーマ~戦場のメリークリスマス」
のピアノメドレーを真剣に演奏する背後で、[あれ?さっきの曲と似ていま
せんか...] などと字幕でボヤいてみせたり、鬼束ちひろ(*4)の「月光」(ド
ラマ「トリック」の主題歌)を歌っている背後に[悪い子はいねぇがぁ!泣く
子はいねぇがぁ!] と字幕で突っ込んでいくうちに、鬼束ちひろがナマハゲ
になってしまったり という具合です。
(H)のアラビア語の格言・ことわざ というのは、ものまねから離れたネタ
で、イラク復興問題が注目された昨秋に始まったNHKラジオ「アラビア語
講座」のテキスト本に載っている「アラビア語の格言・ことわざ」コーナー
が妙に可笑しいよというスライドショー&トーク。この面白さだけは、言葉
では説明できないので、お近くの書店で実物のテキスト本を立ち読みを!(笑)
しりあがり寿(*5)の画風を知っている人は抱腹絶倒します。
アンコールは矢野顕子(*6)のものまねで、三橋美智也の「達者でナ」を笑い
無しで弾き語り、場内は大喝采の嵐。カーテンコールで涙ぐみそうになった
清水ミチコは、照れ隠しのためか急に田中真紀子になって「どぅおぅもあり
がとうございましたぁ」(場内大爆笑)と挨拶して終演となりました。
歌あり、踊りあり、一人コント、ピアノ演奏、スライドショー等々、巧み
な構成を交えながら2時間半たっぷり笑わせて、お値段たったの4,200円!こ
んなお得なライブは他にありませんので、お近くで開かれる際にはぜひご観
覧を。
参考文献 :「清水ミチコの『これ誰っ!?』」 宝島社
参考URL:「清水ミチコ オフィシャルウェブサイト」
http://4325.net/index1.html
「ほぼ日刊イトイ新聞 -清水ミチコの試供品無料進呈(秘密厳守)。」
http://www.1101.com/michiko/index.html
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*1 清水 ミチコ(シミズ,ミチコ) タレント 昭和35年 岐阜県生まれ
ものまねが得意で、昭和58年RKB毎日「クニ河内のラジオ・ギャグ・シャッ
フル」で初登場。また、テレビCMに七色の声で出演。61年からコントとピ
アノ演奏、ものまねを交えたライブ活動を続ける。
*2 岸田 今日子(キシダ,キョウコ) 女優 東京・杉並生まれ
文学座、劇団雲を経て、昭和50年演劇集団円を創立。その個性的なマスク
と的確な演技力が買われ、助演として各社の巨匠達の作品に数多く出演。
アニメ「ムーミン」の声やNHKラジオ「私の本棚」の朗読など声・朗読・
ナレーションの分野でも活躍。
※ものまね天気予報は、「ラジオビバリー昼ズ」の番組中、本当の天気予
報コーナーでやっているのだそうです。
*3 高畑 淳子(タカハタ,アツコ) 女優 昭和29年 香川県生まれ
昭和51年青年座に入団。代表作は「木に花咲く」「欲望という名の電車」
など。
※教授婦人会とは、放映中のドラマ「白い巨塔」での教授夫人役を指す。
*4 鬼束 ちひろ(オニツカ,チヒロ) 歌手 昭和55年 宮崎県生まれ
両親の影響で幼い頃から洋楽に触れる。高校時代から歌を作り始め、ヴァ
ージン・アーティスト・オーディションに合格し、平成11年高校を卒業後、
上京。12年シングル「シャイン」で歌手デビュー。
*5 しりあがり 寿(シリアガリ,コトブキ) 漫画家 昭和33年 静岡市生
まれ 大学卒業後キリンビールに入社、同時に「ビッグコミック・スピリ
ッツ増刊号」などでプロの漫画家としてデビュー。主な作品に「真夜中の
弥次さん喜多さん 」「地球防衛家のヒトビト」など。
*6 矢野 顕子(ヤノ,アキコ) シンガーソングライター 昭和30年 東京
都杉並区生まれ 昭和48年自己のバンド"ザリバ"でデビュー。51年にファ
ースト・ソロアルバム「ジャパニーズ・ガール」をリリース。56年にCMソ
ング「春咲小紅」が大ヒット。
■ ハカマダ芸能研究所 第5回 清水ミチコのホームグラウンド
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正月休み明けのある日、旧友に突然誘われて「清水ミチコのお楽しみ会~
VOICE BE AMBITIOUS!~」(草月ホール)(*1)を観てきました。2000年までか
つての渋谷ジアンジアンを拠点に開かれていた定例ライブ以来、4年ぶりの単
独ステージだそうです。
会場に入ると、ロビーにはレギュラー出演番組や放送局からの花環や鉢植
えに混じって、いつも清水ミチコにものまねされている芸能人からの贈り物
も、目につきました(さすがに田中真紀子からのは無かったけど...)。
朝鮮中央放送のニュースアナウンサーという衝撃的映像でライブが始まっ
て間もなく、客席から“ものまねリクエスト”を募るのですが、客層のほと
んどが、古くからのライブファンやラジオ番組「ラジオビバリー昼ズ」の熱
狂的なリスナー(通称:ビバリストと呼ぶらしい)で埋まっていたらしく、
「桃井かおり」「大竹しのぶ」「デヴィ夫人」といった、テレビでも知られ
たネタばかりでなく、「岸田今日子の怖い天気予報」(*2)「教授婦人会の高
畑淳子」(*3)「井上陽水の作曲法」といった、マニアックなリクエストが次
々と寄せられると、「それだけは勘弁してください(苦笑)」「う~ん、パス
は3回まで許して!」などと時おり逃げつつも、多くのリクエストに応えて
くれました。
この日披露されたネタの構成を大まかに分けると、
(A)オーソドックスなものまね篇
(B)ものまね版 掛け合いコント/一人アカペラコーラス
(C)アーティスト作曲法
(D)替え歌(童謡「おかあさん」「しゃぼんだま」、「マイウェイ」など)
(E)溶け込み写真傑作選
(F)オーソドックスなものまね+字幕で突っ込み
(G)気になる場所に行ってみました
(H)アラビア語の格言・ことわざ (順不同)
といった内容でしたが、(A)~(C)が普段テレビ・ラジオを通じて知っている
「芸人・清水ミチコ像」だとすると、(D)~(H)にはブラックで意地悪な側面や、
変なモノ好きでもある「裏・清水ミチコ像」が垣間見られるように思えます。
例えば、(F)のオーソドックスなものまね+字幕で突っ込みでは、坂本龍
一の「ENERGY FLOW~鉄道員(ぽっぽや)のテーマ~戦場のメリークリスマス」
のピアノメドレーを真剣に演奏する背後で、[あれ?さっきの曲と似ていま
せんか...] などと字幕でボヤいてみせたり、鬼束ちひろ(*4)の「月光」(ド
ラマ「トリック」の主題歌)を歌っている背後に[悪い子はいねぇがぁ!泣く
子はいねぇがぁ!] と字幕で突っ込んでいくうちに、鬼束ちひろがナマハゲ
になってしまったり という具合です。
(H)のアラビア語の格言・ことわざ というのは、ものまねから離れたネタ
で、イラク復興問題が注目された昨秋に始まったNHKラジオ「アラビア語
講座」のテキスト本に載っている「アラビア語の格言・ことわざ」コーナー
が妙に可笑しいよというスライドショー&トーク。この面白さだけは、言葉
では説明できないので、お近くの書店で実物のテキスト本を立ち読みを!(笑)
しりあがり寿(*5)の画風を知っている人は抱腹絶倒します。
アンコールは矢野顕子(*6)のものまねで、三橋美智也の「達者でナ」を笑い
無しで弾き語り、場内は大喝采の嵐。カーテンコールで涙ぐみそうになった
清水ミチコは、照れ隠しのためか急に田中真紀子になって「どぅおぅもあり
がとうございましたぁ」(場内大爆笑)と挨拶して終演となりました。
歌あり、踊りあり、一人コント、ピアノ演奏、スライドショー等々、巧み
な構成を交えながら2時間半たっぷり笑わせて、お値段たったの4,200円!こ
んなお得なライブは他にありませんので、お近くで開かれる際にはぜひご観
覧を。
参考文献 :「清水ミチコの『これ誰っ!?』」 宝島社
参考URL:「清水ミチコ オフィシャルウェブサイト」
http://4325.net/index1.html
「ほぼ日刊イトイ新聞 -清水ミチコの試供品無料進呈(秘密厳守)。」
http://www.1101.com/michiko/index.html
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*1 清水 ミチコ(シミズ,ミチコ) タレント 昭和35年 岐阜県生まれ
ものまねが得意で、昭和58年RKB毎日「クニ河内のラジオ・ギャグ・シャッ
フル」で初登場。また、テレビCMに七色の声で出演。61年からコントとピ
アノ演奏、ものまねを交えたライブ活動を続ける。
*2 岸田 今日子(キシダ,キョウコ) 女優 東京・杉並生まれ
文学座、劇団雲を経て、昭和50年演劇集団円を創立。その個性的なマスク
と的確な演技力が買われ、助演として各社の巨匠達の作品に数多く出演。
アニメ「ムーミン」の声やNHKラジオ「私の本棚」の朗読など声・朗読・
ナレーションの分野でも活躍。
※ものまね天気予報は、「ラジオビバリー昼ズ」の番組中、本当の天気予
報コーナーでやっているのだそうです。
*3 高畑 淳子(タカハタ,アツコ) 女優 昭和29年 香川県生まれ
昭和51年青年座に入団。代表作は「木に花咲く」「欲望という名の電車」
など。
※教授婦人会とは、放映中のドラマ「白い巨塔」での教授夫人役を指す。
*4 鬼束 ちひろ(オニツカ,チヒロ) 歌手 昭和55年 宮崎県生まれ
両親の影響で幼い頃から洋楽に触れる。高校時代から歌を作り始め、ヴァ
ージン・アーティスト・オーディションに合格し、平成11年高校を卒業後、
上京。12年シングル「シャイン」で歌手デビュー。
*5 しりあがり 寿(シリアガリ,コトブキ) 漫画家 昭和33年 静岡市生
まれ 大学卒業後キリンビールに入社、同時に「ビッグコミック・スピリ
ッツ増刊号」などでプロの漫画家としてデビュー。主な作品に「真夜中の
弥次さん喜多さん 」「地球防衛家のヒトビト」など。
*6 矢野 顕子(ヤノ,アキコ) シンガーソングライター 昭和30年 東京
都杉並区生まれ 昭和48年自己のバンド"ザリバ"でデビュー。51年にファ
ースト・ソロアルバム「ジャパニーズ・ガール」をリリース。56年にCMソ
ング「春咲小紅」が大ヒット。
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